新規事業・教育業界への進出・塾経営
解決市場フランチャイズレポート【2023.4.14取材】
子どもたちや地域の未来を考える事業を展開全国で
2,000校を展開する、やる気スイッチグループ
全国で約2,000校を展開し、その8割がフランチャイズ(以下、FC)である「やる気スイッチグループ」
少子化、コロナ禍といった状況の中でも成長を続ける理由や、FCの強み、九州・山口エリアの今後の展開について
株式会社やる気スイッチグループ 事業ディベロップメント本部 FC開発部部長の小澤智則様にお伺いしました。
- 御社のFC事業の特徴について教えてください。
-
弊社のFC事業における一番の特徴は、弊社の理念をしっかり理解し、共感してくださる会社としか契約しない点にあります。
私たちは、子どもたち一人ひとりの個性や持ち味を「宝石」だと考えています。その宝石を見つけて、彼らが「目に見えない階段」を登っていくのをサポートすることが、私たちの仕事です。
そういったことを通して、子どもたちは「頑張ってよかった」という充実感ややりがいを感じられるようになり、自分で「やる気スイッチ」を入れて未来を切り開くことができるようになる。そんな子どもたちを一人でも多く育てていこうというのが弊社の理念です。
弊社の7ブランド全てに共通しているのは、こういうサイクルを生み出すための場作りであって、そのための触媒が勉強や英語、運動であるという考えです。まずはそれをしっかり理解していただくことを重視しています。
- 理念への共感に力を入れているのはなぜでしょうか?
-
いくらFCと言っても、新たに取り組む企業にとっては新規事業そのものです。そして、私たちも事業の成功をお約束できるわけではありません。
ただ、私たちの事業は「教育」ですから、たとえ3人しか生徒が集まらなくて採算が取れなかったとしても、簡単に撤退してもらっては困ります。なぜなら、その生徒たちの学ぶ機会や、保護者が子どもを預ける機会を奪うわけにはいかないからです。
また、私たちがお預かりするのは、2歳半から18歳までのお子さんです。1日数時間とはいえ、多感な時期のお子さんをお預かりするのですから、その時間がその子の考え方や価値観、ともすれば人生そのものを大きく変えることになるかもしれない。私たちは、そう思いながら事業に取り組んでいます。
ですから、収益面だけでなく、事業のベースにある子どもたちへの思いをしっかり理解していただける企業と一緒に取り組んでいきたいと思っています。
- 日本は少子化が進んでいるため、事業の成長が気になるところです。
-
確かに出生数は減っていますが、教育市場は緩やかに伸び続けています。通塾率が非常に高くなっているのに加えて、幼少化も進んでおり、子ども1人にかける教育費がどんどん上がっているからです。
弊社は、コロナ禍でも売上は微増でした。教育費は最後の最後まで削らない傾向にあるので、外部環境の変化による影響を受けにくいんです。ただし、今後は子どもの数はそれほど増えないでしょうから、これからは確実に本物しか残らないと思います。
その点で言えば、私たちは『日経MJ』の教育系ランキングで2年連続1位をいただきました。これは、私たちがお客様から選ばれているのがわかる、象徴的な出来事です。私たちが子どもたちに本気に向き合っているから、選んでいただけているのだと思っています。
また、私たちは2歳半から高校生までの子どもたちを預かっており、ひと口に「教育サービス」と言っても、学習から運動、知育、英語など、幅広く展開しています。年次によってこれだけバラエティーに富んだニーズに一気通貫で対応できる企業は、他にはないのだと思います。
- 8種類ものブランドがあるというのが御社の強みの一つですね。
-
はい。例えば、塾の経営が仮に厳しい状況になったとしても、英語で預かる学童保育の「Kids Duo」やバイリンガル保育施設の「i Kids Star」など、別の事業があります。こういった保育施設は、コロナ禍であったとしても厚労省から「開けてほしい」と言われているし、ニーズがきちんとあるんです。
このように、さまざまな世代やニーズに対応できる事業をマルチで持っているからこそ、景気の変動や多様性に応えられる体制になっているのだと考えています。
- 教育業界に関する知識がない会社でも、参入できますか?
-
もちろん大丈夫です。弊社のFCオーナーは、ほぼ異業種の方々なんですよ。
誰もが知っている全国規模の大手企業さんから地元・地域に根差した企業、また独立起業を目指す個人の方々など、実に多種多様です。それでも問題ないのは、運営のノウハウと教育制度がきちんと確立されているからだと思います。また、FCオーナーや教室長の仕事は、勉強や英語を自らが教えることではなく、例えば、個人指導塾の「スクールIE」では、生徒や保護者と向き合って信頼を得ることや、講師がきちんと授業をできてしっかり働けているかマネージメントすることが主な仕事になります。だから、学習指導の経験がある方よりも、コミュニケーション能力やマネージメント能力がある方のほうがはるかに活躍できるんです。それに、私たちは、40年以上の指導実績と2000校もの開業実績があるので、かなりしっかりしたノウハウを持っています。例えば、開業する立地の選定。教育系といえども立地は重要です。対象となるエリアにどのくらい子どもがいるのか、世帯別収入がどの程度かといった人口動態調査などを緻密に見ながら判断していきます。
もちろん、立地だけではなく、当然教室の運営力も重要になってくるので、先に述べましたように研修もかなりしっかり行います。だから、教育業界が未経験の会社、スタッフでも問題ありません。
- 経験がなくても、子どもへの指導は専門の先生を採用するから問題ないのですね。先生を集めるノウハウもあるのですか?
-
はい。英語を教える施設に関しては、ネイティブの方々を専門でご紹介する機能がグループ会社にありますのでご安心ください。それに、塾長や教育長を採用する場合も、どのような職務要件を持っている人が合うのか、私たちはよくわかっています。ですから、「そういった方々に応募してもらうには、どの公募媒体を使ってどんなキャッチコピーで募集すればいいか」といったノウハウをきちんと持っているんです。面接から採用まで同席もします。きちんと軌道に乗るまでサポートするので大丈夫ですよ。
- 向いている企業の傾向などはありますか?
-
よく聞かれるのですが、特にありません。先日は、10人規模の町工場の社長さんが「いつか教育の仕事をしたいと思っていた。夢が叶った!」と言ってFCに乗り出してくださいました。また、土木測量屋さんがPTAの役員を経験したのをきっかけに、今の教育に疑問を感じて「自分で教育をしてみたい」と「スクールIE」を始めたといったこともありました。本当に多種多様なんです。
ただ、あえて言うなら、「未来を担う子どもたちのために」と考える子ども好きの方や、「地域に対して貢献したい」「地域の子どもたちをサポートしたい」という方が多いですね。やはり、教育サービスは家の近くにあるものを利用することがほとんどので、地域との関わりは切り離せるものではありませんから。
ありきたりですが、私たちが作りたいのは、学校と家に加えて塾という「サードプレイス」を作りたいと考えています。そういう意味では、地域や子どもたちへの思いがある方々、いわゆる経済合理性以外の思いをちゃんと持っている方に入っていただきたいし、そういった企業が向いていると思います。
- 九州は、地元への思いが強い企業が多いので向いていそうですね。
-
そうなんですよ。地元愛が強い企業が多いですから。にもかかわらず九州に関しては、まだまだ私たちが十分に展開しきれていないエリアでもあります。
私たちは、「地域ごとの市場性をファクトベースで正しく把握し、これまでの実績などに基づいた商圏設定をしています。その点で言うと、九州エリアにはまだまだ多くの出店可能性があり、九州の方々には私たちのサービスを届ける余地が非常に大きいと考えています。今から展開していくことで、もっと多くの方に利用していただけるに違いないと確信しています。そうなんですよ。地元愛が強い企業が多いですから。それに、九州に関しては、まだまだ私たちが進出できていないエリアでもあります。
- 九州や山口の企業のみなさんへ、メッセージをお願いします。
-
私は、叶うことなら、自分の子どもをやる気スイッチグループの教室に入れたかったんです。でも、近くに教室がなく、また子どもはもう大きくなってしまったので通わせることはできませんでしたが、子どもたちが小さい頃に、近くに「Kids Duo」や「チャイルドアイズ」があれば良かったのにと心から思っています。そんなふうに思える事業に携われることはなかなかないですし、弊社の事業はそれぐらい良いものだと自負しています。
だから、地域や子どもたちのことを真剣に考えてくださる方々に、ぜひFCとして参加していただきたいです。私たちと一緒に、地域や子どもたちの未来をつくる仕事を一緒に取り組みましょう! お待ちしています。
企業データ
企業名 | 株式会社 やる気スイッチグループ |
---|---|
公式サイト | https://www.yarukiswitch.jp/ |
電話番号 | 0800-123-3725(平日10時~18時) |
所在地 | 東京都中央区八丁堀2-24-2 八丁堀第一生命ビル |